キングオブコント2020優勝の真相!ジャルジャル悲願達成と激闘の軌跡
日本のお笑い史において、ひとつの大きな分水嶺となった大会があります。2020年9月26日に生放送されたコント日本一決定戦『キングオブコント2020』です。結成17年目、過去幾度となく優勝候補と目されながら無冠の天才と評されてきたジャルジャルが、計4度目の決勝進出にしてついに栄冠を勝ち取りました。新型コロナ禍による未曾有の緊張感が漂うTBSのスタジオで、彼らが繰り出した独自の不条理劇は、審査員のみならず全国の視聴者を圧倒しました。
大会から年月が経過した2026年現在もなお、この年の最終決戦は歴代屈指の名勝負として語り継がれています。怒涛の毒とリアリティで迫ったニューヨーク、後の王座獲得へと繋がる強烈な物語性を提示した空気階段など、現代のバラエティ界を牽引する精鋭たちが火花を散らしました。本稿では、当時の審査員得点や決勝ネタの構造的勝因、各組の激闘の軌跡を徹底取材データに基づき検証します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:ジャルジャルが合計得点941点を叩き出し、13代目キングとして結成17年目の悲願を達成。
- 要点2:1本目「野獣と化した熱血教師」、2本目「空き巣とタンバリン」でシュールさと大衆性の完璧な調和を実証。
- 要点3:準優勝のニューヨーク、3位の空気階段が残したインパクトは、その後の2020年代コントシーンの黄金期を決定づけた。
【大会結果の真相】キングオブコント2020優勝を果たしたのは誰?ジャルジャル悲願の初優勝
「キングオブコント2020の王者は誰だったのか」という問いに対し、現場の熱気とともに導き出される答えは、孤高のコント職人ジャルジャル(後藤淳平・福徳秀介)です。彼らにとってこの栄冠は、単なる1タイトル以上の重みを持っていました。2008年の第1回大会から挑戦を続け、決勝の舞台には2009年、2010年、2019年に進出。とりわけ2019年大会では、本番直前に福徳が足の小指を骨折しながらも車椅子コントを回避して挑み、3位に終わるという悔し涙を呑んでいました。
迎えた2020年大会、ファーストステージで5番手に登場したジャルジャルは、ネタ「野獣と化した熱血教師」で会場の空気を一変させました。生徒の悩みに真摯に向き合おうとしながらも、感情が高ぶると突如として唸り声を上げる教師と、それに翻弄される生徒の攻防。このネタで叩き出した得点は、ファーストステージ歴代屈指の477点。2位のニューヨークに16点差をつける圧倒的単独首位でファイナルステージへ進出しました。
最終決戦では、空き巣に入った部屋の住人がタンバリン奏者だったという不条理コント「タンバリン」を披露。リズムと狂気が交錯するジャルジャル独自の世界観で464点を積み上げ、合計941点で文句なしの完全優勝を飾りました。トロフィーを受け取った瞬間、福徳が目を潤ませ、後藤が万感の思いで噛み締めた表情は、長年彼らの挑戦を見守り続けてきたお笑いファンの胸を深く打ちました。

【完全記録】キングオブコント2020結果一覧と審査員得点の徹底比較
大会の激戦ぶりを浮き彫りにするのが、緻密な審査員得点の内訳です。ダウンタウン・松本人志をはじめ、さまぁ〜ず(大竹一樹・三村マサカズ)、バナナマン(設楽統・日村勇紀)の5名が各100点満点、合計500点満点で審査を行いました。当時の公式集計データから、ファーストステージおよびファイナルステージの全結果を一覧で整理します。
| 順位・コンビ名 | 1本目(ネタ名/得点) | 2本目(ネタ名/得点) | 総合得点・審査員評価の特徴 |
|---|---|---|---|
| 1位:ジャルジャル | 野獣/477点 | タンバリン/464点 | 合計941点。1本目は設楽・日村が97点、大竹96点を付与。圧倒的な技術と構成力。 |
| 2位:ニューヨーク | 結婚式余興/461点 | 帽子を脱がない男/463点 | 合計924点。人間の愚かさと偏見を絶妙な毒で切り取った構成が高評価を獲得。 |
| 3位:空気階段 | 定時制高校/458点 | 飲食店の面接/463点 | 合計921点。哀愁漂うキャラクター造形と緻密なプロットで劇場空間を掌握。 |
| 4位:ザ・マミィ | 重病人/456点 | ― | 人間味あふれるおじさんキャラで笑いと哀愁を演出し、決勝初進出で存在感を発揮。 |
| 5位タイ:ニッポンの社長 | ケンタウロス/454点 | ― | 言葉を削ぎ落としたナンセンスな身体表現で審査員・視聴者に強烈な爪痕を残す。 |
| 5位タイ:ジャングルポケット | 取り調べ/454点 | ― | 盤石の演技力と熱量で手堅い評価を得るも、爆発力という点で上位3組に一歩及ばず。 |
| 7位:ロングコートダディ | ダンボール配送/446点 | ― | 独特の脱力感とローテンポな日常会話劇を披露。審査員の好みが分かれる形に。 |
| 8位タイ:滝音 | ラーメン屋/445点 | ― | トップバッターとしてベイビーワードと呼ばれる造語ツッコミを駆使し健闘。 |
| 8位タイ:GAG | 中目黒のバー/445点 | ― | 三角関係を描く練られたシチュエーション劇だったが、序盤の出番順が響いた。 |
| 10位:うるとらブギーズ | 陶芸家/440点 | ― | 前年準優勝の実力派。職人芸的なすれ違いを演じたが、得点は伸び悩む結果となった。 |
| ※出典:TBS系列『キングオブコント2020』公式放送記録および報道各社公開データより集計作成。 | |||
【ネタの深層分析】ジャルジャル「野獣とタンバリン」が審査員の心を掴んだ構造的理由
ジャルジャルが長年抱えていた賞レースにおける課題は、「独自のシュールさが先走り、審査員や客席を置き去りにしてしまうリスク」でした。しかし2020年の彼らは、自らの純度高い狂気を、誰が見ても直感的に笑える「システム」へと見事に落とし込んでいました。
1本目の「野獣と化した熱血教師」では、導入からわずか数十秒で「先生が叫び出す」というフックを提示。叫ぶ理由をあえて論理的に説明せず、後藤の的確なリアクションによって観客の疑問を笑いへと昇華させました。審査員の松本人志はファーストステージで93点をつけ、コメントにおいて「このネタは以前から知っていたが、知っていてもやっぱり面白かった。完成度が素晴らしい」と賛辞を贈りました。初見のインパクトに依存せず、既知のネタであっても爆笑を起こせる構造の強度が証明された瞬間です。
続くファイナルステージの「タンバリン」では、その構成力が極限に達します。空き巣に入った男(福徳)が、家主のタンバリン奏者(後藤)に遭遇し、逃げ出したいのにタンバリンのリズムに強制的に巻き込まれていくという不条理劇。身体の動きとリズム、そして2人の表情のシンクロ率は、年間何百本ものネタを作り、YouTubeで毎日コントを更新し続けてきた日々の鍛錬の賜物でした。大竹一樹が94点をつけたように、ナンセンスでありながら誰もが引き込まれるエンターテインメント性を完備していたことが、2位以下を大きく引き離した決定打となりました。

【ライバル激闘史】ニューヨーク準優勝の理由と空気階段が残した2021年への布石
2020年大会の語り草となっているのが、2位に食い込んだニューヨーク(嶋佐和也・屋敷裕政)の躍進です。前年のM-1グランプリ2019で最下位に沈み、松本人志との絡みで悔しさを露わにしていた彼らが、見事なリベンジを果たしました。
ニューヨークの準優勝の最大の要因は、現代社会にはびこる「人間のリアルな悪意や気まずさ」をポップなエンタメへと変換した筆致にあります。1本目の「結婚式の余興」では、ヤクザ風の男が友人の結婚式で昭和歌謡を熱唱し、新郎新婦の親族が凍りつくという空気感を絶妙な観察眼で再現。松本人志も「ニューヨークのこういう意地の悪いネタが本当に好き」と高く評価し、92点を投じました。2本目の「スピード違反で捕まったのに帽子を頑なに脱がない男」でも、人間心理の歪みを鮮やかに突いてみせました。
一方、3位となった空気階段(水川かたまり・鈴木もぐら)も、大会の主役の座を激しく争いました。1本目の「定時制高校」では、年齢も境遇も異なる生徒と教師のピュアな心の交流を描き、笑いの中に映画のような叙情詩を織り交ぜました。2本目の「飲食店の面接」では、鈴木もぐら演じる半光(はんこう)さんの怪演が炸裂。この2020年大会で審査員から得た「コントの物語性と演技力への確信」こそが、翌年の『キングオブコント2021』における歴代最高得点での完全優勝へと直結することになります。
【実態検証】ネットの反応と放送直後の賛否|コント界に与えた地殻変動
放送当時、SNS上やネット掲示板ではどのような反響が巻き起こっていたのでしょうか。大会直後のツイッター(現X)では、「ジャルジャル初優勝」「悲願達成」が世界トレンド1位を獲得しました。ファンの間では「デビュー当時から尖り続けていた2人が、自分たちのスタイルを一切曲げずに王座を獲った」という感動の声が溢れ返りました。
一方で、一部のお笑いフリークの間では「ジャルジャルのネタは人を選ぶ」「シュールすぎて大衆向けではない」という従来からの議論も再燃しました。しかし、そうした論争を鎮静化させたのが、5人の審査員全員が高得点を揃えたという冷徹な数字の事実です。特に設楽統と日村勇紀が揃って97点という極めて高い評価を下したことは、ジャルジャルのコントが「玄人好みのカルト芸」ではなく「超一流の舞台芸術」として昇華されたことを世に知らしめました。
また、ニッポンの社長が見せた「ケンタウロスがバットで殴られるだけ」という狂気のコントもネット上で社会現象的なバズを生み出しました。「意味がわからないのに死ぬほど笑った」という声が相次ぎ、定型的なコントの枠組みを破壊する挑戦が正当に評価された大会として、ファンの熱狂を呼びました。
【歴代王者比較】キングオブコントの歴史における2020年大会の決定的価値
大会の歴史を俯瞰すると、2020年はキングオブコントという賞レースの「評価基準の成熟期」であったことが見えてきます。歴代の優勝者を振り返ることで、ジャルジャルの戴冠が持つ歴史的意義がより鮮明になります。
| 開催年・回 | 歴代王者(優勝コンビ・トリオ) | 当時のコントトレンド・作風 | 大会史における位置づけ |
|---|---|---|---|
| 2018年(第11回) | ハナコ | 若手によるフレッシュな設定と演技力 | トリオコントの新たな可能性を切り拓いた世代交代。 |
| 2019年(第12回) | どぶろっく | ミュージカル調の歌ネタ・圧倒的バカバカしさ | 賞レースの緊張感を笑いで吹き飛ばした規格外の勝利。 |
| 2020年(第13回) | ジャルジャル | ストイックな反復と不条理リズムの完成形 | 長年の実験的アプローチが正当に頂点へ君臨した歴史的転換点。 |
| 2021年(第14回) | 空気階段 | 圧倒的なドラマ性とアンダーグラウンドの融合 | 歴代最高得点(486点)を記録し新時代を確立。 |
| 2022年(第15回) | ビスケットブラザーズ | 強烈なビジュアルと濃密な世界観の破壊力 | 関西コントのバイタリティと奇抜さが爆発。 |
初期のキングオブコントでは、東京03やロバートのように「誰が見ても状況が把握しやすいシチュエーションコント」が勝ちやすい傾向にありました。しかし、ジャルジャルの優勝は、「演者の身体性と会話のグルーヴ感だけで成立させる純粋コント」が、地上波の大型賞レースで頂点を取れることを決定づけました。この流れが、翌年の空気階段やその後のサルゴリラ、ラブレターズへと続く多様なコント表現の容認へと繋がっていったのです。
【プロの結論】ジャルジャル現在の活躍と評判から読み解く「勝ち組の条件」
2026年現在の視点からジャルジャルのキャリアを分析すると、彼らが手にした真の勝因は「タイトルの獲得」そのもの以上に、「自律的なクリエイターとしての心理的バウンダリー(境界線)の確立」にあったことがわかります。
テレビバラエティのひな壇で重用されることをゴールとせず、彼らは公式YouTubeチャンネル『JARUJARU TOWER』で毎日コントを配信し続け、登録者数150万人規模の強固なダイレクト経済圏を築き上げました。さらに単独ライブは即日完売、演劇や映画プロデュースへの越境など、芸人という枠組みを超えたクリエイティブ集団として君臨しています。
【プロの判断軸】キングオブコント鑑賞・賞レース視聴に向いている人・注意が必要な人
過去の名勝負やアーカイブ映像を振り返るにあたり、どのような視点を持つべきか、編集部として明確な判断基準を提示します。
▼深く楽しむことができる人(向いている人)
- ネタの「構造」や「伏線」を読み解くのが好きな人:ジャルジャルのように、一見不条理に見える言動の裏にある論理的ルールや身体のテンポを楽しめる鑑賞者に最適です。
- 芸人の人間ドラマや挫折の物語に共感できる人:10年以上にわたる敗北の歴史を糧にして悲願を達成したジャルジャルや、下積みからの脱却を果たした空気階段の歩みは極上のカタルシスをもたらします。
▼鑑賞時に少し注意が必要な人(好みが分かれやすい人)
- 日常会話のリアリティや分かりやすい共感のみを求める人:ジャルジャル特有の「しつこいほどの繰り返し」や奇抜なシチュエーションは、古典的な落語や日常会話劇を好む層にはアクが強く感じられる場合があります。
- テレビタレントとしての立ち回りのみを重視する人:賞レースを単なる「バラエティ番組へのオーディション」として捉えると、彼らの舞台職人としての本質的な価値を見誤る可能性があります。
【キングオブコント 2020 優勝】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:ジャルジャルがキングオブコント2020で披露した決勝ネタは何ですか?
A1:ファーストステージで披露したのは「野獣と化した熱血教師」(得点:477点)、ファイナルステージで披露したのは「空き巣とタンバリン」(得点:464点)です。合計941点を獲得し、完全優勝を達成しました。
Q2:キングオブコント2020の準優勝と3位は誰でしたか?
A2:準優勝はニューヨーク(合計924点/ファースト461点・ファイナル463点)、3位は空気階段(合計921点/ファースト458点・ファイナル463点)でした。この2組もファイナルステージで高得点を記録し、ジャルジャルと激闘を繰り広げました。
Q3:松本人志さんのジャルジャルに対する採点とコメントはどうでしたか?
A3:松本人志さんは1本目の「野獣」に93点、2本目の「タンバリン」に93点をつけました。1本目終了後には「このネタは前々から知っていたが、知っていてもやっぱり面白かった」と、ネタの持つ構造的な完成度と持続する笑いの強度を高く評価しました。
Q4:ジャルジャルはキングオブコントに何回挑戦して優勝したのですか?
A4:2008年の第1回大会から毎年挑戦し続け、13回目(結成17年目)の挑戦にして初優勝を飾りました。決勝進出回数としては、2009年、2010年、2019年に続く通算4回目の決勝進出での悲願達成でした。
まとめ:2020年大会が切り拓いた現代コントの黄金期
『キングオブコント2020』は、長年「孤高の変人」と評されてきたジャルジャルが、妥協なき反復と情熱によってお笑い界の頂点を極めた奇跡の夜でした。自らの信じる笑いを一切曲げず、精度だけを極限まで研ぎ澄ませて栄冠を掴み取った後藤淳平と福徳秀介の姿は、後に続くすべてのコント師たちに「自分たちのスタイルを貫き通す勇気」を与えました。
そして、彼らと鎬を削ったニューヨークや空気階段もまた、この夜をステップにして国民的人気者へと駆け上がっていきました。混沌とした社会情勢の中で届けられた2020年の熱狂は、2026年の今なお色褪せることなく、現代日本のお笑い文化を豊かに照らし続けています。 (出典: キングオブコント 2020 優勝(Yahoo!ニュース))